備忘録 出産編
前回の続き。
逆子が直らなくて自院でカイザーを受けたレポート。
この記事は個人の感想にまみれています。ご自身やご家族の健康や妊娠出産に関しては主治医の先生にご確認ください。
実は検診中もずっと逆子というか骨盤位で、大丈夫かと思っていましたが、周囲の経産婦が「直前でも直るよ」と言っていたので放置していました。しかし、いよいよ産休に入り、分娩施設(=勤務先)での健診にて。
「あー、一度も戻ってない人はこのまま戻らないかもですよ」
やっぱり?
ちょっと逆子体操とかしてみたけど、回るスペースなさそうだもんね。
ということで。覚悟を決めて予定カイザー(帝王切開)になりました。
かの有名なジュリアス・シーザーが母親のお腹を破って出てきたから帝王切開をカイザーって呼ぶという噂はどこまで本当なのか。
正直、分娩は痛そうでどのくらい続くのかも分からないし何より経験が無いので(当たり前)不安が強く、予定カイザーで安心しました。
カイザーは入ったことあるからさ。研修医の時に。
コロナ禍だったので2日前入院でPCRと抗原検査。
麻酔科診察は知っている先生と看護師達で説明と言うより軽い雑談。
病棟医長の先生は顔見知りで「時々お見舞いに来るから頑張ってねー」と手を振っていきました。
手術説明は若い先生で、微笑ましく思いながらうんうんと聞いて同意書にサイン。
前日は暇だったけど、午後から手術に向けて準備。
最近剃毛しないのがトレンドだけど……と思っていたが、傷が下の方になるので剃毛された。
点滴もスッと入って一安心。
夕食まで常食が出た。普通に食べた。
翌朝は絶飲食。万が一のときに吐いたり誤嚥するリスクがあるので水分もなし。
点滴してるので脱水はないけど。でも食事がないと暇。
病棟で尿道カテーテルを入れて(挿入の痛みは膀胱炎の痛みくらい)、ベッドのまま手術室へ。
歩けるけどな。でも胎児心拍測りながらだからしょうがないか。
手術室は、スタッフの計らいか知らないが知った顔に溢れていた。安心できたことは言うまでも無し。
というかめちゃくちゃゆるい空気でいろいろ進んでました。
まずは腰椎麻酔から。体はできるだけ丸めていた方が良いと言われていたけど、妊婦だし、体勢厳しくないか、と思ったけど、スッと入った。先生さすが。
その後は術後の鎮痛もかねて硬膜外麻酔を挿入。局所麻酔はちょっとチクッとするけど、よく効いたのか、その後の太い針が痛くなかった。結構押される感じはあるけど。
ちなみに、麻酔科の先生と、「実際痛みどうですか」とか「どんな感じですか」とか雑談しながらだった。お互いに勉強になった。
そして麻酔が効いてきたら血圧が下がる。もともと低いからアラームなるし(笑)。
でもめちゃくちゃ効いてた。痛みだけじゃなくて押したりしてる感覚もかなり鈍かった。
人に依っては気持ち悪くなるらしいけど、それもなし。
そして手術始めますー皮膚切るよー子宮切るよーって言ってる間に「あ、お尻出てきましたよ、女の子ですよ」「頭でかいんでちょっとつっかえてますね」「生まれましたー」。
早っ。
え、子供生まれるのこんなに早くて良いの。
引っ張り出されてすぐ泣くし、泣く声はでかいし、いや嬉しいけど。しかし声がでかい(1年経って今でもでかい)。
手術そのものも体感30分も無かった。めちゃくちゃ早かったし、子宮の収縮もよくて出血も普通の手術並みだし、痛みも全くない。
さささっと後片付けをして手術室を後にしました。
こんなスパッと楽に出産して良いのだろうかと思わなくもないが、つらさ大変さを全て後回しにしたということにする。
ちなみに、術後は翌朝までベッド上安静で頭を高くするのも禁じられてました。そして早速試練が。
足は麻酔が切れたら動かせたけど腹筋痛いし寝返り打てないしで背中とお尻が痛くてたまらなかった。
寝返りって大事……
硬膜外麻酔がすごく良いところに効いてたので、もっと有効に使えば良かったと今更思ったりもする。
でも点滴やら硬膜外麻酔やらモニターやらいろいろついてて寝返り打つの大変なんだよな。
そのためだけに看護師さん呼ぶのも気が引けるし。(呼びましょう)
翌朝、体を起こせて楽になったけどお腹が痛むので体を動かすのに苦労した。
どの体勢が痛くてどの体勢なら大丈夫か、覚えるまでが大変。痛み止め使えば良いんだけど。
トイレしか用事はなかったけどそのトイレが一苦労だった。
お腹を動かすと痛い、というか、お腹に力が入ると痛い。ので、寝ているのと立って歩いているのはそこまでじゃない。ただ、その体勢への移行が痛い。
腕の力に頼るって患者さんには言ってたけどこういうことか、と。慣れるまでが大変だった。
そしてみんな聞くのが排ガスと排便。
もともと便秘なので排便数日なくても不思議じゃないんですよ。しかも入院してるし。
でも排便ないと常食に上げてくれないというので頑張って水分とって体動かしたりした。
先生に「下剤いる?専門だから先生に任せるよ」などと言われたりしながら……(お腹ゴロゴロしてたので下剤は断った)
うちの病院は、経膣分娩なら最初から母児同室らしいけど、カイザーは術後落ち着くまで別室対応。点滴外れないと抱っこも大変だからありがたかった。
入院中に授乳指導とかミルクの追加の仕方、着替え・オムツ替え指導をしていただく。
およそ3日で点滴と硬膜外麻酔が外れ(硬膜外麻酔の効果を実感)、シャワーの許可が出た。
痛み止めの飲み薬を貰いつつ、自由を満喫しつつ、母児同室に。
カイザーは術後7日で退院。もうちょっと早く帰れそうだけど傷のフォローとかがあるのでしょうがないらしい。
コロナ禍で、当然のようにお見舞い・面会は禁止。
分娩も手術も夫の立ち会いは不可でした。洗濯もスタッフ経由。
ちょっと可哀想だったかな。
次回、乳児編。
続くのか?
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