今年はただでさえ感染症でいろいろ気を使っているのに、梅雨が長引いて各地で水害が起きたり日照不足のせいでいつもより野菜が高かったり。
いろいろ踏んだり蹴ったりなわけですが、外に出られなくても中でできる仕事があるじゃないか、ということで。
今日は統計ソフトのご紹介でも。

統計ソフトあれこれ

論文作成にしても学会発表にしても、どうしても避けて通れないのが統計処理。
公衆衛生学でやったような朧げな記憶があったりなかったり。p値ってなに?HR?ORR?
その辺は正書やら参考書に譲るとして。

統計ソフトってなんか高いし、数学もう一回勉強して、エクセルで計算すればいいんでしょ?というレベルの高い方もいるかもしれません。
確かに。自分で計算できるに越したことはないんですが。
(統計処理の使い方理解していないと自分で計算できませんし)
学会発表はともかく、論文では統計処理の方法や使用したソフト等について記載が求められることも多いです。
ということで、様々な統計ソフトに関して、今まで使ってみた感想や値段・使いやすさを個人的な目線でお伝えします。

①SPSS

言わずと知れたIBM社の統計ソフト。世界的な知名度があり、論文投稿の際もこのソフトでつっこみが入ることはないでしょう。
エクセルファイルに入力されたデータを取り込み、様々な解析ができます。使いやすさもまずまずで、データをHTML形式で出力できるのでコピペも簡単。
問題点はいかんせん高いことでしょうか。その分使いやすいですけどね…
教育機関によっては共有ライセンスを所持していることもあります。
私も大学でしか使ったことはありませんが、高い分使いやすいなぁと思います。

②JMP

私の周りではこのユーザーが一番多いです。
みんなが使っているソフトだと、「あれがしたい」「ここがよくわからない」というときに気軽に聞けるのがいいですね。
SPSSより安いらしい、ですが、それでも高いですね。使いやすさはいいそうです。
アカデミック版で何とか、でしょうか。

③R

フリーソフトです。単体で動かすのはかなり難しいと思います。ので、EZRなどのソフトを使って動かしていくのが基本と思われます。
「これからしたいこと」をどんどん入力していくタイプなので、コンピューターとかプログラミングとかに拒否反応のある人にはかなり敷居が高いかもしれない…
でも、本に限らず、ネットにも使い方指南が沢山あるので慣れれば使えると思いますし、かなり高度なことまでできます。
何より無料なのが嬉しい。
論文投稿においても、Rで処理したと書いている論文も時々見かけます。
私も使い始めてみましたが、とりあえず簡単な処理はできるようになりました。
これからいろいろ挑戦していきたいですね。

④エクセル統計(BellCurve for excel)

実は一番頼りにしているソフト。エクセルの機能拡張ソフト、のような立ち位置。
これを入れておけば、エクセルで作った表をそのまま解析ができるという。
お値段も上記の二つに比べればお手頃。
個人的には、エクセル統計であたりをつけて、Rで確認というか、論文用に再検証する、という感じで使っています。
Rに慣れれば最初からRでやる方が早いのかもしれませんが…
あと、エクセル統計で素敵なのは、カプランマイヤー曲線がエクセル上で引けることです。
つまり、そのままパワーポイントにコピーしても、軸とか線とかのスタイルをあとから修正ができます。
学会発表等では、見やすいグラフを作りたいので、かなり重宝します。


かなり独断と偏見でレビューしてきましたがいかがでしょうか。
論文作成も統計処理も慣れ!と思います。
逃げ出さずに頑張りましょう。
私もね。



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