頑張って書いた論文、さてどこに投稿すればいいのやら。

そもそも、投稿先がある程度定まっていないと体裁を整えるなど二度手間になってしまうのですが、「とりあえず書け」と言われることもしばしば。

そんなとき、どこに投稿すれば良いのか、投稿先ジャーナルの選び方についてご紹介します。

ハゲタカジャーナルに気をつける

まずはじめに。

ハゲタカジャーナルには決して投稿しないようにしましょう。

ハゲタカジャーナルとは:ハゲタカジャーナル(英: predatory journal)は、論文の著者から高額の論文掲載料を得ることのみを目的として発行され、査読付きであることを標榜しながら実際には適切な査読を経ていない低品質の論文を掲載するオープンアクセス形式の学術誌(ジャーナル)を指す。

(出典:Wikipedia ハゲタカジャーナル

高額な掲載料が請求されるだけでなく、投稿の取り消しができなかったり、掲載されることで信用や評価の低下に繋がったり、トラブルに繋がることがあります。

ハゲタカジャーナルを見破るには

ハゲタカジャーナルはどんどん数が増えていると言われており、一覧にするのは困難です。

ハゲタカジャーナルを見破る、というよりは、従来からある安心できるジャーナルに投稿する、という意識が良いと思います。

中には、有名なジャーナルに名前やサイトを似せてきているところもあるようなので注意しましょう。

安心できるジャーナルとは

実績のあるジャーナルには、Impact FactorやCite Scoreがついています。こういった値を参考にするのも良いですね。
ただ、悪質なwebサイトでは、でっち上げた数字を勝手に記載していることがあります。
本家できちんと確認しましょう。
CiteScore掲載:CiteScore

また、Pubmed(MEDLINE)に掲載されている雑誌であるかどうかも一つの指標になります。
採録対象ジャーナル一覧:NLM Catalog

ジャーナルを選ぶ

じゃあ結局、どこに投稿すれば良いのか。
一番手軽なのは、自分が所属している学会の雑誌だと思います。
関連した論文も一番多いでしょうし。
査読の先生も、基本は親身になってコメントをくれる、はず、です。

ジャーナル検索サイト

そうは言っても簡単に掲載となる訳でもなく。

次の一手をどうしようかと思っているときに、自分が書いたタイトルやAbstractがどんな雑誌に合っているかを教えてくれるサイトがあります。基本無料。

出版社が運営するサイト

Elsevier Journal Finder

Elsevierが提供するサイト。Elsevierが出版しているジャーナルの中で、どこが一番近いのかを教えてくれます。

IF、投稿から結果が出るまでの期間、アクセプト率、OAかどうか、OAの場合の費用 などがわかります。


Springer Journal Suggester

Springer Natureが提供するサイト。 Springer、BMCが出版するジャーナルから検索。

IF、投稿から結果が出るまでの期間、アクセプト率、OAかどうか などがわかります。


Wiley Journal Finder (Beta)
Wileyが提供するサイト。Wileyが出版するジャーナルから検索。
IF、JCRの分野別ランキング、OAかどうか などがわかります。

その他の検索サービス

The Biosemantics Groupが提供。Pubmedに掲載されているジャーナルを対象に検索。
MEDLINEやPMC掲載誌かどうか などがわかります。

Research Squareが提供。生物医学分野のジャーナルが対象らしい。
IF、投稿から結果が出るまでの期間、投稿費用 などがわかります。

英文校正会社の「edanz」が提供。登録などしなくても使える。
IF、費用などがわかります。

英文校正会社の「enago」が提供。メールアドレスの入力が必須。